物騒なタイトルですが、これは業界では昔よく言われていた言葉です。上の先輩世代の骨董屋さん、今70過ぎくらいの世代の業者さんたちが現役で地方の蔵出しとか盛んにやっていた時代は、確かに業界はタイトル通りでした。強引な買取りだったり業者間での騙し合いだったり。
その手口はまさにわかりやすくタイトル通りの行いそのものなんですが、儲けたもの勝ちみたいな風潮がある業界ですのでそういった人たちが羽振り良くしていた時代でした。
今はその方達の子供世代が業界の中心に居ますが親世代が景気良くて儲けた時代に生まれ育ったせいか、お坊ちゃんな感じで人当たりいいし常識人で、良い人が多い印象です。ほとんど大卒だし。
では令和の世の今は、この業界はタイトルのようなところではなくなったのか?
残念ながらそうとは言えません
さすがに昭和世代の、半ば強盗のような買取なんてのはあまり聞かなくなりました。押し買いに対応する法が整備されましたし、インターネット、snsが普及した事もあり、消費者側も受けるサービスを調査して選択できる時代になりましたので、言葉は悪いですが、昔のように騙されないようになった。
しかしその隙を突いた現代バージョンの窃盗みたいな事は盛んに行われています。インターネット広告やメディアでよく目にする着物買取とかいう会社の手口です。実際は何の商売にもならない着物という、どの家庭にもあるアイテムを高価買取という甘言で訪問のきっかけを作りますが、目的は着物以外のものを二束三文で買い取る。というやり方です 気をつけましょう。
僕はこの業界に入りたての頃は昭和世代の、タイトルのような骨董屋をたくさん見てきて、そんな人たちが開き直って儲けているのを見て、この業界全体が悪く思われるのがすごく嫌でした。この仕事に誇りを持って行きたいのに、逆のことをしている業者の多いこと。
だから、正しく真っ当にやっていくことだけはずっと守ってきました。それが評価されるかどうかはさておき、自分の心のためにそうしてきました。だからあまり儲からず…と、そんな愚痴は言っても仕方ありませんね笑
この業界に入ると、なぜか、染まってしまうというか、悪い事に慣れてしまうという残念な風潮があります。社会通念、という感覚が麻痺してしまうみたいです。捕まらなければ大丈夫。みたいな。
ちゃんとした大卒の学歴を持ち会社員の経歴もある常識人な感じの業者が、スレスレの悪いことを堂々としているのをたくさん目にします。例えば同業者のコンテンツをコピペしたり。売買してはいけない象牙製品を、「象牙風」「マンモス」と偽って販売したり。普通の日本人ならしないようなことをするのです
日本人は壁に耳あり障子に目ありと教えられて、お天道様が見ているという感覚があって、人として正しく行動することが自然とできている人が大半であると信じていましたが そんな情緒もやがて絶えてしまうのでしょうか。