断捨離とは本来片づけの方法ではないことをご存知でしょうか?断捨離は、インド哲学のなかにその根本がある言葉で、自分の執着を手放すステップのことです。100人にアンケートを実施した結果、多くの人が断捨離をしたいと思っていました。しかし、アンケートに回答した4人に1人は「捨てられないから断捨離できない、断捨離したけれど捨てられないものがあった」などの”捨てられない人”でした。
この記事では、断捨離を小さく始める方法をご紹介します。すぐに、目を見張る効果にはつながらないかもしれませんが、確実に変化を実感していただけると思います。
ー目次ー
断捨離とは
断捨離とは、やましたひでこさんが提唱した片づけ方法としてよく知られていますが、インドを源流とする精神修行の言葉からつくった造語です。
執着を手放す「断」「捨」「離」の修行を片づけを通して行なう断捨離は、今では片づけを示す言葉として、一般に使われます。
アンケートでは断捨離をしたい人は87%、ほとんどの人は断捨離をしたい
2022年5月8日に断捨離について、100名にアンケートをおこないました。
その結果、87名が「断捨離をしたい」と答えました。
また、断捨離を3年以内に行った人も89%いて、多くの人が断捨離に関心を持っていることがうかがえました。
捨てられないと断捨離に踏み込めない人は多い
アンケートの結果をみると、断捨離に踏み込めない方も多いようです。
今回の調査では100人中5人が「断捨離は自分にはできない」と回答しました。また、断捨離をした人の中でも20人が「捨てられなかった、また同じようなものを買い込んでしまった」と、不満足な結果に終わっています。
つまり4人に1人は「捨てたいけど捨てられない」悩みを持っていたのです。
とくに、断捨離をしたけれど、特定のものが捨てられない人は多いようです。
捨てたいのに捨てられない気持ちに潜むもの
断捨離できない気持ちは、執着と呼ばれます。捨てたいのに捨てられない気持ちには以下に代表されるような、執着が隠れています。
- 支払った金銭への執着
- 過去の自分への執着
- 思い出への執着
- 今への執着、変えることへの不安
- 将来に対する不安
- 価値あるものを持って、自分の価値を高めたいという執着
まずは、捨てられない理由を見つけることをはじめてみよう(執着を見つける断捨離)
捨てられなくて断捨離できない、片づけられないという方は、まずは自分の執着を認めることから始めてみましょう。
手順はこうです。
- 何が捨てられないのかを思いつくまま書いてみる
- 次に、なぜ捨てられないのかについて、思いつくかぎり書きます。
- 2で書きだした「なぜ捨てられないのか」と思った理由を深く掘り下げていきます。
- そして「自分の気持ちに納得した」と、思うところまで理由を書きだしてみましょう。
【執着を見つける断捨離実施例】
- なぜ捨てられないのか:服
- ① まだ着られるかもしれないから ② 高かったから ③ 思い出の服だから
- 4.① まだ着られるかもしれない
→ 昔のように着こなしたいから
→ 昔に戻りたい
→ 昔の自分に執着しているから② 高かったから
→ 高いお金を出したのにもったいないから
→ 自分がお金を使ったものを無駄にしたくないから
→自分は”無駄なことをした”と思いたくないから
→ 自分がいつも正しいことをしたいと思いたいから
→ 自分が間違っていると思いたくない
→ 自分の正しさに執着している
③ 思い出の服だから
→ 懐かしい思い出を捨てたくないから
→ 捨てると思い出までなくなってしまうような気がするから
→ 自分の心の中にある思い出が服とともになくなりそうな気がするから
→ 思い出を身近に置いておきたいから
→ 思い出に執着しているから
執着を見つける断捨離は「自分が捨てられない執着に納得する」ことが目的です。
自分には捨てられない執着があることを受け入れることが必要となります。”自分の中にない”と思っていると執着に向かい合えません。知ることが、断捨離の第一歩と言えます。
この「執着を見つける断捨離」は、自分は完璧であるという気持ちを捨て、自分は執着する気持ちがある発展途上の人間であると受け入れることをゴールとします。
すべてのものは変化することを知るヨーガの知恵
執着について語られたヨーガの知恵の書の一節を理解しやすい言葉にしてご紹介します。
自分の欲や執着によって、まだわからない未来や、過ぎてしまった過去や自分の想像でしかない他人の気持ちに心が向きすぎてしまう、そのことが迷いを生む。それが人を苦しめ、破滅に導く(バガバッドギータ 第2章62.63 )
有限のものを無限だと思うこと、自分の持っている物を自分だと思うことが、人間の苦しみのもとになる(ヨーガスートラ第2章5節より)
人は今にしか生きられません。しかし、今は過ぎていくものです。物や地位や立場は、自分自身ではありません。
執着を見つける断捨離は、自分でない物や過去や未来にとらわれて、執着している自分を知るワークです。
執着を見つける断捨離は、片づけの断捨離への心の準備になる
思い切って断捨離を始めたとしても、執着が残っていればうまくいきません。「執着を見つける断捨離」は片づけの断捨離の基礎になるものです。自分の執着が残っていれば、捨てたくないものは捨てなくてもよいのです。断捨離に必要なものは片づけではなく、執着を手放すことなのです。
捨てられないものの中にある執着を客観的にみるだけで、あなたにとって必要なくなるものもあると思います。もし納得できたものなら、片づけの断捨離に移りましょう。
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人は、迷いながら生きています。捨てたくても捨てられないものを持つ自分も、大切な自分です。良い悪いの判断は必要ありません。
今回ご紹介した執着を見つける断捨離で、自分の執着を知り客観的にみてみましょう。ゆっくりかもしれませんが、確実に効果がでるはずです。