なぜ標本にするのか?標本の種類とその重要性について

当店では、2008年から蝶や昆虫の標本買取を始め、早いもので10年以上が経ち、4000箱(ドイツ箱大)前後の標本を取り扱わせていただきました。

他店では扱っていないであろう標本瓶の買取や蝶・昆虫標本の買取・処分・査定については以下のページで詳しくお伝えしていますので、ここでは、そもそも標本にはどんな種類があって、なぜ標本にする必要があるのか?その重要性についてお話しようと思います。

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標本瓶の価値・相場・買取りについて

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蝶標本、昆虫標本の買取り、査定、引き取りについて

ー目次ー

1.標本とは?

皆さんは標本と聞いてどんなものを思い浮かべますか?

アルコールやホルマリン漬けのもの、蝶やカブトムシなどの昆虫をピンでとめたものなどが頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

1-1.標本にするのは研究資料のため

そもそも、標本とはどのようなものを指すのか。
国語辞書によれば「生物・鉱物などを研究資料とするために、適当な処理をして保存できるようにしたもの」となっています。

その“適当な処理”に該当するのが、アルコールやトルマリン漬けなどの「液漬標本」や乾燥させて保存する「乾燥標本」といった方法です。

1-2.ハーバリウムも標本のひとつ

女性に人気のインテリアグッズに「ハーバリウム」がありますが、実はあれも標本なんです。

専用オイルに浸すことでお花を綺麗に、瑞々しい状態で長期間保存することができ、最近ではハーバリウムを手作りする方も増えているようですが、まさか自分が花の標本を作っているなんて思ってる方は少ないはず(^^;

そうなんです。標本ってひと口に言っても、色々な種類があるんですよね。では、標本にはどんな種類があるのか見て行きましょう!

2.標本の種類

標本の保存方法には、大きく分けると4つの種類があり、何を標本にするかによって方法が異なります。

2-1.乾燥標本(かんそうひょうほん)

もっともポピュラーな標本と言えば、この乾燥標本でしょう。蝶やクワガタなど形が崩れにくい昆虫に向いている方法で、押し花も乾燥標本に当たります。

標本を作ってみたい!という方はコチラに詳しく載っています。
>>「簡単にできる昆虫標本の作り方 | 暮らしのLABO博士 | フジテレビ商品研究所

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蝶標本、昆虫標本の買取り、査定、引き取りについて

2-2.液浸標本(えきしんひょうほん)

アルコールやホルマリンに浸して保存させたものが液浸標本で、「液漬標本」とも呼びます。学校の理科室にあったアレです。

魚やヘビ、昆虫であれば幼虫もそうですが、身体の表面が柔らかいものは乾燥させると縮んでしまうため液浸標本が向いています。

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標本瓶の価値・相場・買取りについて

2-3.骨格標本(こっかくひょうほん)

動物の骨のみを残したものが骨格標本で、乾燥標本のひとつとも言われています。脊椎動物をはじめ、刺胞動物の石サンゴ類などの保存にも向いています。

博物館では、よくゾウやキリン、クジラなど大型動物の骨格標本が展示されていますが、トリケラトプスやステゴサウルスなどの恐竜の展示も、ある意味、大自然が作った骨格標本と言えますよね。

2-4.剥製標本(はくせい標本)

昔ながらの旅館や会社の社長室などにあったクマやトラなどの剥製のことで、正式には剥製標本と呼びます。まるで生きているかのようで、子供心に怖かったのを覚えています。

歴史を遡ると、2500年前にゴリラの剥製が作られたという記録が残されていますし、紀元前2000年には古代エジプトで標本が作られていたそうです。

2-5.その他の標本

その他にも、微生物などを顕微鏡で観察する目的で作られる「プレパラート標本」や体内の水分や脂肪分を合成樹脂に置き換え素手で触れるようにした「プラスティネーション標本」などがあります。

3.標本にする重要な理由

昆虫標本や剥製などは趣味のコレクションとして集める方も多いのですが、本来は研究資料とするのが目的です。そこで、どのような研究資料として必要とされているのか、ここでは標本にする重要性について見てみましょう。

3-1.分類学の研究で最も多く利用される標本

生物学の中でも特に標本を利用しているのが分類学だと言われています。確かに、多種多様な生物を分類・研究するのに欠かせない存在であり、いつの時代に、どの地域で生きていたかを残す『証拠』として非常に重要となるわけです。

開発などで自然が破壊されてしまった場合でも、標本として残しておけば、その土地でどんな植物や昆虫などが棲息していたのかということを後世になって知ることもできます。

3-2.標本で重要なのがラベル

「ラベルのない標本はただのゴミ」などとも言われていますが、標本として重要なのがラベルです。

もちろん、ただ鑑賞するだけであればラベルがなくても問題はありませんが、そもそも標本は研究資料のために作られたわけですから、ラベルがないものは標本とは呼べません。

3-2-1.データラベルと同定ラベル

では、ラベルにはどんなことが書かれているのか?
ラベルには「データラベル」と「同定ラベル」の2種類があります。

【データラベル】
採集地や採集年月日、採集者など採集に関する情報を記したラベル

【同定ラベル】
和名や学名、同定者や同定年など生物そのものに関する情報を記したラベル

3-2-2.標本として必要不可欠な4つの情報

とは言え、実際のところラベルに記載する内容にはハッキリとしたルールはなく、研究者によっても異なるそうです。ただし、標本が果たす役割として最低限必要な情報は以下の4つになります。

  1. 標本名:学名もしくは和名
  2. 採集地:都道府県だけでなく市町村や字などできるだけ詳しく
  3. 採集日:西暦で
  4. 採集者:採集した人のフルネーム

4.標本の買取なら池屋にお任せください!

出張買取の池屋で買い取った蝶の標本の画像

出張買取の池屋で買い取った蝶の標本の画像

こちらの写真の標本は、当店で買取させていただいたものです。

4-1.ラベルが無くても価値のある標本も

研究資料としての標本はラベルが重要とお伝えしましたが、こちらの標本はラベルがないので正式には標本とは呼べません。

ただし、ドイツ箱にも入っていて状態も良く、鑑賞用としては非常に価値があり、高値で取引されることもあります。ホント、綺麗ですよねぇ。

4-2.知識のない買取業者にご注意を!

いずれにせよ、標本の価値を適切に判断するには経験と知識が必要です。昨今は、知識も無いのに標本買取を謳う後進の業者も出現しています。

ラベルはあるけど価値のないもの、ラベルはないけど価値のあるもの。その判断はこうした業者では難しいでしょう。ラベルがないものでも、標本の買取をご希望でしたら、まずは当店へご相談ください。

詳しくはコチラをご覧ください。
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